世の不徳義を斬り、返す刀でみずからの恥部をえぐる。この静かで激しい無頼の流儀――。煙草とアルコールをかたわらに、時代遅れな“私小説”の道を突き進む孤独な日々は、ひとつの意志と覚悟に満ちている。したてに「落伍者」を自認する、当代きっての無頼派作家は現世の隙間になにを眺め、感じ、書いているのか。軽妙な語り口でつづられる「週刊アサヒ芸能」連載の傑作エッセイ集。 著者について 1967年東京都江戸川区出身。中学卒業後、港湾荷役や警備員などの肉体労働で生計を立てつつ、神田神保町の古本屋に通い、戦後の探偵小説の初版本などを蒐集。田中英光の生涯を知って私小説に傾倒。2003年より小説を書き始め、04年『煉瓦』に発表した「けがれなき酒のへど」が『文學界』12月号に転載、同誌の下半期同人雑誌優秀作に選出される。07年『暗渠の宿』で野間文芸新人賞受賞。10年「苦役列車」で芥川賞受賞。著書に『どうで死ぬ身の一踊り』『暗渠の宿』『二度はゆけぬ町の地図』『小銭をかぞえる』『廃疾かかえて』『随筆集一私小説書きの弁』『人もいない春』『苦役列車』『寒灯・腐泥の果実』『西村賢太対話集』『小説にすがりつきたい夜もある』『一私小説書きの日乗』『棺に跨がる』『形影相弔・歪んだ忌日』『随筆集一私小説書きの独語』『?(やまいだれ)の歌』『無銭横町』『痴者の食卓』『東京者がたり』『一私小説書きの日乗遥道の章』『蠕動で渉れ、汚泥の川を』『芝公園六角堂跡』など多数。また、新潮文庫版『根津権現裏』『藤澤清造短篇集』、角川文庫版『田中英光傑作選オリンポスの果実/さようなら他』を編集、校訂、解題。 ※2017年3月現在のものです |
この商品の説明
著者/アーティスト
著者: 西村賢太
目次
下手で来たり;虚名;痛風;不解な“お濠ランナー”;敬する小説家・石原慎太郎氏;中卒者の抗議;根がロマンチストにできてる故に;芥川賞受賞の最大の得;愛飲の酒;ビートたけし氏〔ほか〕
商品仕様
- アイテム名:書籍
- ページ数:221p
- 大きさ:15cm(A6)
- 出版社:徳間書店
- ISBN-10:4198942234
- ISBN-13:9784198942236
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